関本管工の挑戦ストーリー
Challenge
Story
2005年
第1章
挑戦の原点
小さな個人事業からのスタート
父親が営んでいた配管業を引き継ぎ、代表・関本が事業をスタートさせたのは、わずか5名の小さなチームでした。
仕事は昼夜を問わず、時には深夜まで現場に立ち続け、翌朝もそのまま次の現場へ。
決して楽ではない環境でしたが、「どうすればできるか」を常に考え、乗り越えていく日々は、今となってはかけがえのない経験です。
例えば、20万円以上する装置が必要になった際には、知り合いの電気屋さんに仕組みを教えてもらいながら、中古のタイヤやチェーンを使って自作しました。
一つの課題に真摯に向き合い、試行錯誤を重ねて乗り越えていく――
その繰り返しが、現場力と自信を育てていったのです。
時には意見の違いから衝突することもありました。
それでも、同じ目標に向かって進む仲間たちとの信頼と絆が、最後には必ず力になってくれました。
苦楽をともにしながら、一歩ずつ、確実に前へ進んでいった日々――
それが、私たちの原点です
振り返ってみて・・・

代表取締役
関本 雅輔
振り返れば、とにかく目の前のことに必死に取り組んできた日々でした。
うまくいかないこともありましたが、試して、考えて、動いて、そして最後まで責任を持って仕事をおさめる――その繰り返しで前に進んできたと思います。
2007年
第2章
試練と転機
関係を断つ。それが唯一の答えだった
初めて任された大きな現場で、工事はわずか5日で中止となりました。
原因は、近隣からの騒音苦情。準備していた資材や人員を抱えたまま、現場は止まりました。
その後、元請けから別の案件が発注されましたが、要求は次々と変化し、対応に追われる日々が続きました。
こちらの負担は膨らみ続け、現場もチームも、崩れそうな緊張感を抱えたまま走り続けていました。
「このままでは、自分たちが壊れてしまう」。
そう判断した私たちは、その関係がもはや健全ではないことを認め、取引そのものに自ら終止符を打ちました。
新たな場所に拠点を移し、再スタートを切ることにしたのです。
誰かに流されるのではなく、自分たちの意思で進む覚悟を持てたこと。
それが、何よりの収穫でした。
振り返ってみて・・・

代表取締役
関本 雅輔
振り返ってみると、あの頃は本当にきつかった。
何も残らず、焼け野原に立たされているような感覚でした。
それでも仲間とともに踏みとどまり、「自分たちの軸」で働く意味を考えるようになった気がします。
2009年
第3章
衝突から生まれたチームのかたち
大きな壁を乗り越えた先に
新たな拠点では、施工の効率化と品質安定のために、プレハブ工法に大きく舵を切ることに。
案件の規模も少しずつ上がり、それに合わせて製造と現場、それぞれの体制づくりも求められるようになっていきます。
やがて、現場と製造のあいだに目に見えない距離が生まれ、
「こうしてほしい」がうまく伝わらない場面が少しずつ増えていきました。
タイミングや優先順位をめぐるやり取りでは、声を荒げることも。
それでも私たちは、時にはケンカのようになりながらも、何度も向き合ってきました。
互いの立場や考えを理解し合い、少しずつ歩み寄りながら折り合いを見つけていく――
そんな繰り返しの中で、距離のあった関係が、少しずつつながっていきます。
そうして現場を重ねるうちに、
これまでのやり方に新たな形が加わり、私たちの仕事は静かに進化していきました。
振り返ってみて・・・

代表取締役
関本 雅輔
振り返ってみれば、意見がぶつかったことも、無駄ではなかったと思います。
遠慮せずに言い合い、時にはぶつかって、それでも何度も向き合ってきた。
あの頃のやり取りがあったからこそ、今では自然と通じ合える場面も増えてきた気がします。
2016年
第4章
技術の工夫が、
現場の力を支える
業務効率を支える独自の仕組み
これまで培ってきた技術やノウハウを、安定的に、そしてより効率よく発揮し続けていくために――。
私たちは、日々の業務の中に「仕組み」と「システム」を取り入れることにも力を注いできました。
たとえば、資材や道具は、かつては箱単位で管理していたものをシステムに移行し、在庫をリアルタイムで把握可能に。
パイプの切断では、端材を極力出さないよう自動で並び替えるソフトや、0.1mm単位で正確にパイプを送り出す装置も自社で開発しました。
さらに、見積・請求・製作データ・日報フォームなどを一元管理できるオリジナルの社内システムを構築。
現在は、AIを活用した切断作業の最適化ツールも開発しています。
こうした一連の仕組みは、現場にいる誰もが技術を最大限に発揮できるようにと考えたものです。
常に一歩先を見据えながら、“さらにスマートに”を追い続ける挑戦は、これからも止まりません。
振り返ってみて・・・

代表取締役
関本 雅輔
振り返ってみると、どの仕組みも「人の力が本当に必要な場面に集中できるように」作ってきたように思います。
人の手じゃなくてもできる作業は、なるべくシステムや装置に任せてきました。
そのぶん、私たちがやるべき仕事の質も、自然と上がっていった気がします。
2025年
第5章
継いでいく手、
変わらない想い
仲間と共に育む継承のかたち
気づけば、会社の中で若手もベテランも、それぞれが自分の役割を果たしながら動いています。
図面を理解し、自ら判断し、仕事の流れを自分たちでつくり出していく。
かつては、そうした動きの多くをベテランが担っていましたが、
今では若いメンバーたちも同じように頼れる存在へと成長しています。
それぞれが補い合い、任せ合える仲間がいることは、
とても心強いことだと感じています。
私たちが目指しているのは、
人によって異なる暮らしのリズムに合わせて、
無理なく働ける職場であること。
それは、仲間と、ずっと一緒に
働いていきたいから。
そして今、その想いは海を越え、ベトナムの地に新たな芽を息づかせています。
日本で積み重ねてきた技術と姿勢を、遠い場所でも丁寧に伝えていくこと。
それもまた、関本管工らしい“継承”のかたちかもしれません。